2016年12月24日土曜日

クリスマスイブ Christmas Eve


 今年も残すところあと僅かになりました。

 なかなかブログの更新ができなくて…。
特に、法律の話題が少ない。
来年は、もう少し、増やしていきたいです。

 今日はクリスマスイブ。

  I wish you a Merry Chritsmas!
 
 今年のクリスマス・ツリーをアップします。
 今年は、ピンクと白い羽でまとめてみました。
 
   



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 一昨年のツリーはこちら

2016年11月30日水曜日

国際家事調停人研修 Mediator Training in English


1. 1125日から27日の日程で、大阪で開催された「ハーグ条約セミナー 英語による国際家事調停人研修」(日本仲裁人協会主催)に参加しました。

 日本の家事裁判所や簡易裁判所で行われている調停は、原則、別席調停です。
 これに対し、今回の研修で学んだのは、「対話促進型同席調停」です。

 まず、講師のレビン小林久子先生(元九州大学大学院教授)より、米国でADRの利用が盛んになった経緯や紛争解決の中心理論(交換理論、統合理論、トランスフォーマティブ理論、ナラティブ理論)について解説がありました。米国の調停理論には、心理学の成果のみならず、平和運動や反体制運動が影響を与えているというのは、大変、興味深いと思いました。また、同一のもの(例えば親権)を争った際の紛争解決の困難性(ゼロサム状態)について、その対処方法を理論的に構築しようとするアプローチ自体が(実際にいつも理論通りにいくかは別にして)慧眼だなあと感服しました。

 技法については、傾聴(Active-listening)、パラフレイジング、リフレイミング、サマライジング、ノートの取り方などを習いました。これらを実践すべくロールプレイが3回行われ、運よく(笑)、2回も調停人役がまわってきました。何事も一朝一夕にはまいりませんが、場数を踏むことの大切さを実感しました。

 昨年参加した「ハーグ条約に関する日豪合同あっせん人研修」や今年ロンドンで訪問したリユナイト等で見聞したところによると、オーストラリアやイギリスでは、Mediatorは何十時間ものトレーニングを受けているようです。
 日本では、少なくとも、弁護士が、裁判所の調停官・調停委員になったり、ADRのあっせん人になったりするために、特段のトレーニングプログラムは用意されてはいないことが多いように思います。それは、法曹としての養成プログラム(司法修習)を経た後、紛争解決の場で多様な経験を積んでいるからではないかと思われます。なので、特段のトレーニングプログラムが必要であるとまでは言い難いように思います。とはいえ、今回の研修のように、調停の理論や技法を学ぶことは、極めて有益なことだと思いました。

   
日本仲裁人協会の
受講証明書

I took part in a Hague Convention Related Seminar, “Mediator Training in 2016 in English”, organized by Japan Arbitration Association.  It was held in Osaka from November 25 until November 27. 
At the begining of
the seminar, Ms. Hisako Kobayashi-Levin (former professor of Kyushu University) explained about a social background of ADR procedures in the USA, some theories related to conflict resolution, and so on.  I was surprised to hear that a peace movement and an anti-establishment movement affected theories related to conflict resolution.
After we learned mediation skills such as "Active-listening", "Paraphrasing", "Reframing", "Summarizing" and "Note-taking", we challenged roll playing sessions to practice those skills. 

I found the training program quite practical and useful.
 

2. ところで、大阪では天王寺に宿をとっていたので、早朝、天王寺公園を散歩することができました。
 天王寺公園には、茶臼山があります。茶臼山は、今放映中の大河ドラマ「真田丸」の舞台の一つであり、大坂冬の陣(1614年)では徳川家康の本陣、大阪夏の陣(1615年)では、真田幸村の本陣となったとところです。茶臼山の横に広がる池にかかる橋には、六文銭の旗がはためいていました。
 また、研修3日目の会場は、大阪城の近くだったので、昼休みを利用して、大阪城まで足をのばしました。以前訪れたのは小学生か中学生の頃だったように思います。掘も石垣も、記憶よりも大きくて、びっくりしました。
 今度、ゆっくりと訪問し、真田丸の位置等も確認してみたいものです。
  
早朝冷え込みました。
茶臼山が河底池の湖面に
きれいに映っています。
"Chausuyama" hill
and a pond in Tennoji Park
 
河底池にかかる橋。
欄干には、六文銭の旗がはためいていました。
奥に見えるビルは、あべのハルカスです。
A brige in the park 
 
大阪城
Osaka Castle
 
  As I stayed at the hotel in Tennoji, I walked in the Tennoji Park early in the morning.  There is "Chausuyama" in Tennoji Park, which is famous for the Siege of Osaka in 1614 and 1615. 
I also visited Osaka Castle during a lunch break of the seminar. 

2016年11月18日金曜日

那古野浅間神社「舞の奉納」 “Mikomai” (a female Shinto dance) dedicated at Nagono Sengen Shrine


1. 先週末、円頓寺(えんどうじ)商店街のお祭りに遊びに行った際、四間道(しけみち)にある那古野(なごの)浅間神社で舞が奉納されているのを拝見しました。
 四間道は、いわゆる「清洲越し」で堀川沿いにできた清洲商人の街。元禄13年(1700年)の大火の後、道幅を四間に広げたことに、その名の由来があるといいます。
 那古野浅間神社は、木花開耶媛命(このはのさくやひめのみこと)を主祭神とする古社で、「尾張志」によれば、江戸時代、正保四年(1647年)に遷座したとの記載があるそうです。
 比較的小さなお社ですが凛とした境内で舞われる巫女舞に感動しました。
      
那古野浅間神社で奉納された巫女舞
“Mikomai” was dedicated
at Nagono Sengen Shrine
 
 
     

2. 浅間神社といえば、言わずと知れた富士信仰。「富士山 ―信仰の対象と芸術の源泉―」として、2013年にユネスコの世界文化遺産として記載(登録)されたのは、静岡や山梨のお社ですが、富士山の見えるところを中心に、全国に1000を超える浅間神社があります。江戸時代には、名古屋からも富士山をみることができたと聞いたことがありますが(なので「富士見町」という地名があるとか)、実際には見えないとも…。
 木花開耶媛命というと、ちょっと古いですが、山本 鈴美香さんの「白蘭青風」を思い出します。現在手元になく詳しいストーリーは覚えていないのですが、胸をわくわくさせて読んだ「7つの黄金郷」とは全く趣が違い、しかも、当時としては異色だったと思うのですが、日本の八百万の神様が人格化して(?)登場したので、強烈なインパクトを残しました…。
 もっとも、今年、巫女舞をみて思い出すのは「君の名は」かな…(笑)。
 なお、ユネスコの「世界文化・自然遺産」については、「無形文化遺産」とともに、本当に少々ですが、こちらに触れています。
 

  Last weekend, Mikomai (a female Shinto dance) was dedicated at “Nagono Sengen Shrine”.  The shrine is quite old, and was transferred to the present site in 1647 acoording to the “Owari-shi” (The History of Owari).  There are over 1000 "Sengen Shrine"s in Japan.  They are all in honor of the Sinto Goddess, "Konohanosakuyahime", who is thought as the goddess of Mount Fuj.  In 2013, major "Sengen Shrine"s located in Shizuoka and Yamanashi were added to the World Heritage Lists as part of “Fujisan, sacred place and source of artistic inspiration”.

2016年10月14日金曜日

篠島 Shino-jima (Shino Island)


1. 先週末、日帰りで、篠島に行ってきました。
 篠島は、愛知県知多半島と渥美半島の先端を結んだ線上あたりに浮かぶ離島。
 連休中でも、名古屋市内から一時間余りで、上陸することができました。
 篠島へは、河和からも高速船が出ていますが、師崎からでているカーフェリーを利用しました。実は、その日の朝、篠島行を思い立って、ふらりと諸崎までドライブしたところ、諸崎港で出港間際のカーフェリーに運よく載せてもらえたのです。カーフェリーは、積載可能な乗用車が最大で12台という大きさ(大型トラックなら最大4台)なので、ラッキーでした。
 
2. お隣の日間賀島へは2度行ったことがありますが、篠島は初めてです。
 篠島に上陸すると、「島の駅SHINOJIMA」の観光案内でおすすめの食堂を尋ね、そのうちの一つ「魚菜食堂」にて、まずは、腹ごしらえ。
 篠島はしらすの漁獲高日本一とのこと。お刺身定食のほか、生しらすやワタセエビかき揚げなどに舌鼓をうちました。

    
島の駅SHINOJIMA
(There is a tourist information center
in "Shimano-ekei SHINOJIMA")


生しらす(魚菜食堂にて)
Raw young sardines
served at "Sakana Shokudo"


お刺身定食(魚菜食堂にて)
Sashimi Teishoku (Sashimi Meal)
served at "Sakana Shokudo"
 

3. ところで、先日、愛知県が、篠島を含む離島、山間部の観光振興のために、「ポケモンGO」の人気にあやかった観光キャンペーンを始めるとの報道を目にしました。
http://www.asahi.com/articles/ASJ9N5G1HJ9NOIPE02T.html
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/chiiki/rito-pokemon-bustour.html

 「ポケモンGO」の爆発的な人気も落ち着いた感がありますが、今月初めに「ポケモンGO」をダウンロードしたので、篠島までもやってみました(笑)。
 「島の駅SHINOJIMA」の観光案内で、「ポケモンGO」についても聞いてみましたが、「私はやらないからわかりません」とのこと(汗)。「ポケモンGO」をしているらしき人も、あまり、みかけません。
 仕方なく、「ポケモンGO」のアプリ内のポケストップの表示を頼りに、島内をまわってみました。同時に、島内観光もできるはず…。
 

4. まずは、サンサンビーチに向かい、神明神社や八王子社をおまいりしました。
 サンサンビーチは、真っ白な砂浜で、想像以上に素敵でした。
 神明神社のご祭神は、大土御祖神、大年神、宇迎之御魂神。境内の由緒によれば、771年、伊勢神宮より土之宮を篠島に勧請し荒魂宮の神域を拡大築造して土之宮三座をお祀りしたとのこと。そのゆかりからか、神明神社のお社は、伊勢神宮の御遷宮の折に下賜される御古材をつかっているそうです。そして、神明神社のお社は、八王子社に移され、更に、その後、島内に点在する小さな社に移されていきます。つまり、伊勢神宮で20年間使われたヒノキは、神明神社20年⇒八王子社20年⇒島内の社20年と、篠島で60年間にわたり、大切に使用されているといいます。
      
サンサンビーチ
Sun Sun Beach
 
神明神社
Shinmei Shrine

5. サンサンビーチの突き当りには、篠島の南部をめぐる遊歩道の入り口があります。これが、未舗装で、なかなかの道。海にそそりたつ崖っぷち沿いに柵がなかったりして、サンダル履きでは、冷や冷やもの…。でも、途中にある歌碑公園展望台から眺めは、絶景!結局、一度も人影をみることなく、篠島小学校、中学校に到着しました。
 その脇から「清正の枕石」まで行けるのですが、今回は断念しました(食堂で、遊歩道よりも険しい道と聞いたので…汗)。
 篠島は、慶長15年(1610年)に築城された名古屋城の普請の総大将となった加藤清正公が、砕石地の一つとして選んだことでも、有名なようです。案内板によれば、平成237月現在で、35か所、約200個の慶長時代に切り出された残石が確認されているとのこと。
 ところで、この遊歩道には、島内で最もポケストップが集中してありましたが、ポケモンの出現度は、港や、サンサンビーチ周辺とで、そんなに差はなかったように思います。
 結局、諸崎、フェリー内も含め、篠島周辺でゲットしたポケモンは、計77。コイル10、コイキング7、ビリリダマ3、メノクラゲ3、トキサント2、ニドラン2、ゴース1、ゴローン1、サンド1、シェルダー1、スリープ1、タッツー1、パウワウ1、ピッピ1、ポニータ1、マンキ―1、マルマイン1などなどでした。初心者ゆえ(レベル10くらいだったかな…)これが割と多いのか…よくわかりません。


遊歩道
a path

遊歩道には、沢山のポケストップがあります。
この写真では、道の真ん中あたりに少しみえている
お地蔵様の祠がポケストップです。
There were many Pokestops in "Pokemon Go" along a path.

展望台からの眺め
A view from the deck

写真に見える陸地の先端部に
「清正の枕石」があると思われます。
There was a stone known as
"Kiyomasa's Makuraishi"
(Kiyomasa’s pillow stone)
at the tip of the cape,
though I couldn't reach it.
 
I visited Shino-jima (Shino Island) on the weekend.
Shino-jima is situated off the western coast of Chita Peninsula and the eastern coast of Atsumi Peninsula. From Nagoya, it took about 1 hour to drive there.
The main beach called “Sun Sun Beach” was so beautiful with a long stretch of white sand.
I enjoyed "Pokemon Go" walking along a path.
The view from the deck was fantastic!!

2016年9月28日水曜日

非常勤裁判官 A part-time judicial officer


1. 今年の9月は、8月に引き続き、日本列島に台風が何度も接近・上陸したりしたせいか、雨の日が多かったですね。
 その9月も残すところ、今日を含めてあと3日。
 秋分をすぎると、まさに、「秋の日はつるべ落とし」。
 日照時間がどんどん減っていくこの季節はちょっぴり苦手です。
  
2. ところで、来月(10月)より、週に1回、名古屋簡易裁判所の民事調停官として勤務することになりました。
 民事調停官とは、「弁護士で五年以上その職にあったもののうちから、最高裁判所が任命」し(民事調停法第23条の2第1項)、「調停事件の処理に必要な職務を行う」(同条第2項)もので、任期は原則2年(同条第3項)、「非常勤」(同条第4項)です。
 弁護士がその身分をもったまま、裁判官と同等の権限を持って調停手続を主宰するので、「非常勤裁判官」という通称で呼ばれたりもします(日弁連「弁護士任官Q&A-非常勤-」参照)。
 この制度の目的としては、①弁護士から常勤裁判官への任官を促進するための環境整備、②調停手続をより一層充実・活性化すること、があげられています(上記Q&A)。
 弁護士登録から10年以上の歳月がたちましたが、まだまだ発展途上、これまで培った経験・知見を活かしつつ、更に精進に努めてまいりたいと思っております。
 
I was appointed as a conciliator (Choteikan), a part-time judicial officer who is empowered to conduct civil conciliation (Minji Choutei).  From October, I am going to work once a week at Nagoya Summary Court .

2016年8月28日日曜日

竹本住太夫師匠のインタビュー(Takemoto Sumitayu's interview)


 知財ネットのジャパンコンテンツ調査チームで、文楽・太夫の人間国宝(重要無形文化財保持者)、竹本住太夫師匠のインタビューが企画されました。
 住太夫師匠は、20145月、惜しまれつつ現役を引退されましたが、インタビューは、本年8月某日、国立文楽劇場の一室で行われ、私も、その片隅に同席させていただきました。
 住太夫師匠は、その著書をお読みになられた方はご存じでいらっしゃるでしょうが、記憶力抜群な方。当日も、色々なお話を聞かせていただけました。また、そのお人柄にもふれることができ、ますます惹きつけられました。インタビュー記事は、「Law & Technology」(民事法研究会。本年12月頃発行。)に掲載されるそうです。知財の専門誌に載る文楽・人間国宝のインタビュー記事、是非、ご注目いただければと思います。
 
※今年の4月から、文楽の芸名表記は、「大夫」から "﹅" のついた「太夫」になっています。
 
The Japan Contents Research and Study Team of the Intellectual Property Lawyers Network Japan (”IPLNET”) planned an interview with a Bunraku narrator, Takemoto Sumitayu VII, who has been designated as a Living National Treasure (a preserver of Important Intangible Cultural Property).  I accompanied the interviewer to the National Bunraku Theater, which I think was a marvelous opportunity.  The interview will be in December issue of  Law & Technology.
 
インタビューに先立ち、8月初旬には
夏休み文楽特別公演
第二部

(薫樹累物語、伊勢音頭恋寝刃)を観劇した後
国立文楽劇場の舞台裏を見学させていただく機会に恵まれました
写真の人形は、夏休み文楽特別公演の演目
(新編西遊記GO WEST!など)に
使用されたもの。
On the ohter day, we had chance to visit
 the backstage of National Bunraku Theater.
These Puppets were used
for Summer Special Performance.
  
こちらは、「床」。
舞台に向かって右側にあり、
太夫と三味線が座るところです。
舞台裏から撮りました。
反対側も同じ造りとなっていて
丸い床面がターンテーブルのように廻り、
演奏者が交替します。
"Yuka" (Narrators' Platform)
is where the Narrators and the Shamisen Players perform.
It can revolve for swift exchange of performers.
 
 

2016年7月25日月曜日

津島神社の天王祭 "Tenno Matsuri"


1. 週末に、津島神社天王祭・宵祭を拝見する機会に恵まれました。

2. 津島神社は、津島牛頭天王社ともいい、建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)を祭神とし、社伝によれば、欽明天皇元年(西暦540年)のご鎮座で、地元では、「お天王さま」と尊称されてきたとのこと。戦国時代、津島の北東に勝幡城を得た織田家氏神としたことで、有名です。
 境内には、豊臣秀吉が寄進したという楼門(重要文化財)や、秀頼が寄進したという南門などが現存しています。
 津島の「津」は「湊」の意ですが、津島は、室町時代から江戸時代にかけて、木曽川を通じて海まで通じる水運により発展し、川湊として栄えました。織田家は、その利権をおさえたことで、勢力を得たといいます。

3. 織田信長もみたという天王祭は、津島神社夏季大祭。夏には疫病が蔓延するので、牛頭天王(祇園精舎の守護神であり、蘇民将来説話にもでてくる神様。祭神であるスサノオノミコトと同一視されている?)を慰め、疫病退散を願った祭りだったといいます。 天王祭は、500年を超える歴史を有し、国の重要無形民俗文化財(*)に指定されており、「宵祭」「朝祭」「御葭流し神事」(みよしながししんじ)などの行事からなっています。
 宵祭では、二艘の船を固定し屋形を載せた巻藁船に真柱を立て、真柱には12個の提灯を下げ(1年の月をあらわす)、屋形の上には巻藁をおき、そこに300個を超える提灯を下げた竹竿をお椀型(半球形)に飾り付け(1年の日をあらわす)、屋形の前方には、赤い提灯を30個つけ(1カ月の日をあらわす)、天王川(丸池)をお旅所まで、渡るというものです。
 夏の長い日がとっぷりと暮れ、一頻りの花火に続き、沢山の提灯を揺ら揺らと川面に煌かせながら、5艘の巻藁船が、ゆっくりと、津島笛と和太鼓の奏楽とともに、池を渡っていく様は、幽玄そのものです!!!
 日本三大川祭の一つだそうですが、川面をわたってくる風は、上着を羽織るほど涼やかで、静かに進行する祭事はなんとも風情があって、とても、とても、素敵な夏祭りでした。

文化財保護法では、「衣食住、生業、信仰、年中行事等に関する風俗慣習、民俗芸能、民俗技術及びこれらに用いられる衣服、器具、家屋その他の物件で我が国民の生活の推移の理解のため欠くことのできないもの」を「民俗文化財」と定義し(同法2条1項3号)、無形の民俗文化財のうち特に重要なものを「重要無形民俗文化財」に指定できるとしています(同法78条1項)。昭和50年の同法改正により指定が始まり、平成28年7月現在、296件が指定されています。

 
 
On the weekend, I went to the "Tenno Matsuri", which is the summer festival of "Tsushima Shrine " (alias "Tsushima Gozu Tennno-sha") in Tsushima, Aichi prefecture.
The festival has over 500 year history, and has been designated as National Important Intangible Folk Cultural Property.
The highlight of the festival is "Yoi Matsuri  (the evening festival)".
In "Yoimatsuri", five "Makiwaribune", the boats decorated with over 300 paper lanterns appearing to be approximately semispherical as a whole, floated down the Tenno River.
The night view over 300 paper lanterns swinging on each boat, was really vanuerable and profound.


津島神社(Tsushima Shrine)。
右手に見えるのが楼門。
茅の輪くぐりもみえます。
話題の"Pockemon Go"についての看板
A billboard about the "Pockemon Go"

提灯にひとつひとつ火をつけて飾り付け。
Setting fire to over 300 paper lanterns one by one

巻藁船がわたるクライマックス。
The highlight of  "Tennno Matsuri",
"Yoimatsuri" 
 
 

 


 

2016年7月19日火曜日

ロンドンで開催された国際家族法会議("Culture, Dispute Resolution and the Modernized Family” by International Centre for Family Law, Policy and Practice)


 国際家族法会議76日から8日まで開催)に出席するため、73日から1週間ほど、ロンドンに行ってきました。世界各国の家族法研究者、裁判官、弁護士、ソーシャルワーカーなどが出席しており、国際家族法分野における現代の潮流について、肌で感じることができる貴重な機会だったと思います。
 ロンドンでは、国際家族法会議に出席したほか、
王立裁判所Royal Courts of Justice)、
ロンドン中央家庭裁判所Central Family Court)、
ロンドンの法律事務所International Family Law Group LLP)、
リユナイトreunite International Child Abduction Centre)の事務所
(ハーグ案件を含む国際家事事件を対象とする慈善団体)
などを訪問することができました。
 ロンドン訪問については、また、このブログか、事務所通信などの形で、もう少し詳しくお伝えしたいと思っています。

→ <後記>
        事務所通信第7号に載せました。
    http://www.hisaya-ave.com/jimushotsushin7/jimushotsushin7.pdf

I attended the conference on "Culture, Dispute Resolution and the Modernized Family” held by International Centre for Family Law, Policy and Practice, on July 6 - 8, 2016, in London.
During my stay in London, I could visit Royal Courts of Justice, Central Family Court, International Family Law Group LLP, reunite International Child Abduction Centre, and so on.
I am thinking of doing a more detailed report on my London visit later with this blog or other tools.

2016年7月1日金曜日

ハーグ条約に係るアジア太平洋シンポジウム“Asia Pacific Symposium on the 1980 Hague Convention” & 在名古屋ブラジル総領事館Consulate General of Brazil in Nagoya


1. 昨日行われた、外務省、ハーグ国際私法会議(HCCH)事務局、早稲田大学が共催する「ハーグ条約に係るアジア太平洋シンポジウム」に、午後の部だけですが、出席することができました

新幹線が遅延したため少々遅刻してしまいましたが、特に、ハーグ条約の子の返還案件にかかるADRと家事調停のデモンストレーションは、とても、興味深く、また、勉強になりました。
 
デモンストレーションは、ADRについては、大阪のADR機関の方が、家事調停については、東京家裁の方がやっておられたようです。
 
質疑応答で、家事調停における裁判官の役割や別席調停について、質問や感想が述べられたのは、印象的でした。日本の弁護士にとっては慣れ親しんでいる家事調停のスタイルですが、理解が難しい参加者もいるようです。以前参加したハーグ条約に係る共同調停(あっせん人)研修でも、オーストラリア側参加者から、質問が集中したことを思い出しました。

→ <後記>
        「ハーグ条約の基礎」事務所通信第7号に載せました。
   http://www.hisaya-ave.com/tsushin7-7.html
   PDF版はこちら。
   http://www.hisaya-ave.com/jimushotsushin7/jimushotsushin7.pdf
 

I attended the “Asia Pacific Symposium on the 1980 Hague Convention” yesterday.  The symposium was jointly organized by the Ministry of Foreign Affairs of Japan, the Hague Conference on Private International Law and Waseda University.
I was most impressed with a demonstration of mediation and conciliation.  Questions regarding conciliation (e.g. a shuttle mediation, a role of judge who is a member of a conciliation committee), made me consider that a style of conciliation, which is familiar to Japanese lawyers, could be hard to understand for participants from some countries. 
 
    
久しぶりの母校。
大学周辺の変貌にはびっくりですが
この景色は変わりません。


シンポジウムは
早稲田大学の大隈小講堂で開催されました。
(初めて入ったかも…)


2. 今日の午後は、国際委員会の企画で、在名古屋ブラジル総領事館を訪問しました。
 以前、このブログで触れたことがありますが、愛知県は、日本の都道府県で、在留ブラジル人の数がトップです。これが、市町村となると、浜松市がトップだとのこと。そこで、在名古屋ブラジル総領事館は、愛知県以西をまとめて管轄としますが、静岡県は、在浜松ブラジル総領事館が管轄としています。
 ブラジルでは、18歳以上の男性に兵役義務があり、また、18歳以上の国民全員に選挙の義務があるとのこと。これらの義務の履行の有無はパスポート・トラブルに発展することもあるそうで、ブラジル総領事館には、兵役課と選挙課があります。多くの日本人にとっては耳新しいことかもしれません。
 なお、ブラジルも認証不要条約に加入したため(日本は1970年に批准・発効)、今年8月14日より、日本の外務省の認証(Apostille)がそのままブラジルで利用できるようになるとのことでした。
 

I, as an international committee member of Aichi Bar Association, visited Consulate General of Brazil in Nagoya, whose jurisdiction is a western region of Japan.
As voting is compulsory for persons over the age of eighteen, and military service is compulsory for males over eighteen in Brazil, there are both voting section and military service section in Consulate General, which may be new to many Japanese.
After August 14th 2016, public documents issued in Japan with the “Apostille” (Certification from Ministry of Foreign Affairs) will be valid in Brazil because Brazil joined the Hague Convention (the Apostille Convention)

2016年6月13日月曜日

花菖蒲の会 'Hana-shobu' garden party

日付が変わってしまいましたので、昨日になりますが、修習のときお世話になった先生のお宅で催された花菖蒲の会に行ってきました。
花菖蒲の栽培・改良は、江戸時代に武士を中心に流行したという極めて高尚な趣味だそうですが、個人のお宅で花菖蒲を鑑賞できるなんて、素敵すぎます!
心づくしのおもてなしにも感激でした♪


I was invited to a 'hana-shobu' garden party yesterday.
Cultivation of 'hana-shobu' (Japanese water iris) was popular among Samurai in Edo period.
The hana-shobu garden was fantastic!

花菖蒲のお庭
a hanashobu garden
田植えがすんだばかりの水田に鳥が遊ぶ。
名古屋近郊にこんな風景が残ってるんですね。

a rice field (a water laden paddy)

  

2016年5月30日月曜日

中日文楽 (“Chunichi Bunraku”)、萩尾望都さんの「春の夢」(“Haru No Yume” by Ms. Hagio Moto)


1.中日文楽

 週末、中日文楽を鑑賞する機会に恵まれました。
 演目は、「寿式三番叟」と「仮名手本忠臣蔵」。
 「寿式三番叟」では、千載、翁、三番叟、それぞれの舞が披露されるのですが、三番叟は、鈴がつかわれたりもして、とても賑やかで、楽しめました(ときには、ユーモラスで、会場から笑いが漏れました。)。
 人形条瑠偉三大傑作の一つとされる「仮名手本忠臣蔵」については、十一段のうち、上演されたのは、五段目「二つ玉の段」と六段目「身売り・早野勘平腹切りの段」。これでもかと、勘平・おかるとその家族を悲劇が襲うストーリー展開で、人形太夫(床本の字幕あり)、三味線三業一体となった総合芸術を堪能できました。  
 文楽(人形浄瑠璃)は、大阪で生まれ育った、日本を代表する伝統芸能の一つで、人形を遣う「人形遣い」、物語を語る「太夫」、楽器を演奏する「三味線ひき」の三業からなります。その保護については、文化財保護法により、昭和30年に人形浄瑠璃文楽」が重要無形文化財」として「総合認定」されているほか、「人形浄瑠璃文楽太夫」「人形浄瑠璃文楽人形」「人形浄瑠璃文楽三味線」が「各個認定」を受けており、その保持者(いわゆる「人間国宝」)は、現在、それぞれ2名ずつ(計6名)おられます。
 ちなみに、「無形文化財」とは、「演劇、音楽、工芸技術その他の無形の文化的所産で我が国にとつて歴史上又は芸術上価値の高いもの」をいい(文化財保護法第212号)、文部科学大臣は、無形文化財のうち重要なものを「重要無形文化財」に指定することができます(同法711項)。その指定にあたっては、当該重要無形文化財の保持者又は保持団体を認定しなければならないとされ(同法同条2項)、「各個認定」、「総合認定」、「保持団体認定」の3方式がとられています(文化庁のHP)。
 また、文楽は、2008年に、ユネスコ無形文化遺産(Intangible Cultural Heritage代表一覧表記載されています(2003年にユネスコから「人類の口承及び無形遺産に関する傑作」として宣言されていました)。「無形文化遺産については、こちらに、少々ですが触れていますので、よかったら、ご覧くださいませ。

I went to the Ningyo Johruri puppet theater (“Chunichi Bunraku”), on the weekend. The Ningyo Johruri puppet, "Bunraku", is a blend of sung narrative, instrumental accompaniment and puppet drama.  I enjoyed two programs, which are “Kotobuki Shikisanbansou” and "Kanadehon Chushingura".
"Bunraku" was designated as the Important Intangible Cultural Property under the Japan's Cultural Properties Protection Law.  Now, two Ningyotsukai (puppeteers), two Tayu (chanters/narrators), and two Shamisen (the three-stringed spike lute) musicians have been designated as Living National Treasure (six in total) .
In 2008, Bunraku was Inscribed on the UNESCO's Representative List of the Intangible Cultural Heritage of Humanity (originally proclaimed in 2003) as well.


  
中日劇場
Chunich Theater
夜の演目「本朝廿四孝」の八重垣姫
a bunraku puppet, Yaegaki-Hime (Princess)
from Honcho Nijushiko
大阪在住の祖母からもらった扇子。
「祝竹本南都大夫襲名」等と読めますが…。
後記:もしくは、「南部大夫」かもしれません。)
a gifted fan on the ocasion of celebration
for the succession of the stage name,
"Takemoto Nantotayu"
or "Takemoto Nambutayu"
   
2.萩尾望都さん「春の夢」

 萩尾望都さんが、「ポーの一族」の40年ぶりの続編「春の夢」を発表されるというので、週末、買い求めました(ネットでは売り切れていたため、書店で運よく入手)。
 以前にも書いたことがありますが、小学生の頃、我が家は漫画禁止で、その反動か、中学生になってから、随分と買って読みました。
 その中でも、最も、傾倒していたのは、萩尾望都さんの作品です。中学生の頃、初めて購入したのは、「トーマの心臓」。初対面の印象は、あまりよいものではありませんでした。東急プラザに入っていた紀伊国屋書店で初めて手に取りパラパラとページをくったとき(昔は、時間潰しに本屋さんでよく立ち読みしました…。)、何というか気持ちがザラザラと嫌な感じがして、途中で本棚に戻し、サクサク帰宅しようと本屋さんをでて階段をおりはじめたのですが、なぜか引き返して、棚にあった12巻を購入。翌日、近所の本屋さんに続きを買い求めに行ったのをよく覚えています。
 多感な時期でしたし、物語の設定と少しかぶるカソリック系のミッションスクール(女子高)に通っていたので、色々と考えさせられるところがあったのです。その後、何度も何度も読み直し、ものすごく影響を受けました。自主的に聖書を学んでいたシスターに対し、「なぜイエズス様は、ユダの裏切りを知っていたのに行かせたのか―”いっておまえのすべきことをせよ”と…」というテーマをしつこく問いかけ、大学生になると、ドイツ語を第一外国語として選択し、遂には、ドイツに物語ゆかりの地を訪ねたりして…(笑)。しかし、大人になって読み返すと、ユーリの苦しみを全くといってよいほど理解していなかったことに気づき、びっくり…。中学生は中学生の読み方があるからいいのだけれど…。
 「ポーの一族」の久しぶりの続編。青春時代の気恥ずかしい思い出が勝手によみがえるときもありますが、また、書いてくださるのが、とても、とても、嬉しいです。

On the weekend, I bought the magazine, printing of “Haru No Yume” by Ms. Hagio Moto, which is the latest work in the " Poe no Ichizoku " series, and the sequel to former work in 40 years.
I used to read many works of Ms. Moto Hagio at the age of a junior high school and was affected very much, especially by "Thomas no Shinzo".
  

「春の夢」
"Haru no Yume" from "Flowers"

    
「コブレンツでこの車両切り替えたらしいな。」
KOBLENZ.
そのほか、ユーリの実家Wiesbadenや
エーリクの実家Köln
ユーリの神学校Bonn! Bonn! Bonn!
そして、オスカーが夏休みにエーリクをたずねた
ボーデン湖畔Bodensee…

レーム駅はみつからなくて…。
「下ればハイデルベルグ
上ればカールスルーエ」をヒントに
ライン河畔を捜しました(苦笑)
Der Rhein