2015年5月20日水曜日

東京地裁が、最高裁と異なり、外れ馬券を経費と認めなかったという記事を読んで…


1. 今日、沖縄地方の梅雨入りが、発表されました。
 もう、「梅雨入り」が発表される季節…!?とびっくりしましたが、沖縄地方の梅雨入りとしては、平年よりも10日余り遅いとのことです。
 

2. 先週金曜日の日経新聞に、「外れ馬券 経費と認めず 東京地裁、最高裁と別判断」という見出しの記事が出ていました。
 見出しにある最高裁の判決(最判平成27310)については、以前ブログでとりあげました(↓)。
 http://www.hisaya-avenue.blogspot.jp/2015/03/blog-post.html
 その際、「外れ馬券の購入費用が『必要経費』に含まれるか否かは、馬券の購入態様等を勘案して判断しなければならない」などと記したら、早速、上記最判とは異なる判断が示されるとは…。
 上記最判のケースは、平成16年に元手100万円のみではじめたのに、ソフトを利用する等して大量かつ網羅的に馬券を購入することにより、追加の入金をしないまま、平成19年から21年にかけては、毎年10億円前後の馬券を購入し、それを上回る払戻金を得ていたという事案です。
 上記記事によれば、東京地判平成27514の判決理由では、上記最判との違いについて、「馬券の購入履歴などが保存されていないため、最高裁判決の当事者のように機械的、網羅的に購入していたとまでは認められない。」としているとか…。
 上記記事には、「判決によると、北海道の男性は、20052010年に計727万円分の馬券を買い、計784000万円の払戻金を得た」との記載もありますが、東京地裁は、購入履歴がなくとも、計727万円分の馬券購入自体は認定したということでしょうか。
 やはり、
東京地裁の判決文を読んでみないと、詳しい事情がわかりませんので、何ともいえませんね。


<後記>
東京高裁は、平成28年4月21日、納税者を逆転勝訴とする判決を出したようです。
http://www.hisaya-avenue.blogspot.jp/2016/04/28421.html

<後記2>
最高裁は、平成29年12月15日、納税者を逆転勝訴させた控訴審判決を維持しました(=国の上告を棄却する判決を出しました)。
http://hisaya-avenue.blogspot.jp/2017/12/blog-post_24.html